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「言葉かけ」とスキンシップ

 赤ちゃんにも、お年寄りにも、孤独な人にも、心のこもった「言葉かけ」は大切です。植物でさえ、「言葉かけ」によって良く育つ、という話を聞いたことがあります。虐待を受け、心がいじけて、おどおどしている子供にも、心のこもった「言葉かけ」を根気よく続けることは、心の回復に効果的だと思います。ルーの状況は、虐待を受けている子どもと良く似ていました。

 日本人は、スキンシップが苦手な民族かもしれません。でも、子供に限らず、大人にだ
って、スキンシップは大切だと思います。孤独な人にも、そっと肩に触れてあげる、手に触れてあげる、それだけで、心がふわーっと温かくなることがあると思います。虐待を受けて育った子にも、温かなスキンシップ、無条件に抱きしめてやること、は傷ついた凍りついた心を柔らかく溶かしてくれると思います。

 そこで、隅でうずくまっているルーを抱き上げ、私の胸にぴったりくっつけて、背中をやさしくなでながら「生きていていいんだよ。大きくなっていいんだよ。たくさん食べていいんだよ、ルー」と、毎日何度も何度も「言葉かけ」とスキンシップを繰り返し始めました。

 ル―に言葉が通じるとは思えません。でも、渾身の思いを込めて言葉をかけました。「痛み」より、「快さ」「気持ちよさ」をたくさん経験してもらおうと、やさしいスキンシップを続けました。

 生きていることに「快さ」を感じるようになれば、生きようとする意欲が再び芽生えてくるかもしれません。

 篤志の方々のご寄付により、フォルテピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器



 





「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。