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ルーは特等席


 それから、ルーの待遇を変えていきました。

 食事の時、ナナはナナのケージの中で、ルー以外の3匹は室内の柵の中で3匹別々の食器でやりました。では、ルーは?

 リビングのソファーの上に新聞紙を敷き、その上に食器を置き、ルーを抱き上げ食器の前に座らせ、ソファーの上でいつも誰かの見守りの内に、食べるよう優しく促しながら、離乳食を与え始めました。初めは、嫌がって後ずさりしていました。でも、指の先に載せて、口のところに持っていき、ほんの少しでも舐めたらほめてやりました。根気よく、食べなくても焦らず、続けていきました。

 指の上に載せ食べさせることを何日、何週間続けたことか。やがてルーも少しずつ、他の3匹よりずっと少ない量ですが、食器から自分で食べるようになっていきました。ルーが食器内の離乳食を完食しようものなら、家じゅう大喜び、みんなでルーを褒めてやりました。

 他の仔犬はまだ犬の領域にいます。でも、ルーは人間の領域に一足先に入れてしまいました。1匹だけ特別扱い。お姫様のようでした。

 でも、もうすでに、一番小さなおちびのルーになってはいましたが。

 篤志の方々のご寄付により、フォルテピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器



 





「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。