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ルーの体重

 最初に目が開いたのがク―とチャーリー(生後11日目)、次がルー(生後12日目)、最後がつとむ(生後13日目)。この頃は、まだルーの体重はチャーリーに次いで2番目にありました。しかし、この後1週間くらいで、体重は逆転していきます。つとむの飲みっぷりががぜん良くなり、ルーの食が細くなっていきます。

 ルーはいつも出の悪いおっぱいにしかたどり着けません。心配のあまり、チャーリーが飲んでいるおっぱいを無理やり引き離し、ルーに吸わせたこともあります。でも、常時見ていてやれる訳ではなく、自然の成り行きに任せるしかありません。哺乳瓶と仔犬用の粉ミルクを買い、人工哺乳も試みましたが、どの犬も嫌がり飲んでくれません。

 離乳食を早めに導入し、ドックフードをお湯でふやかし、粉ミルクを混ぜてどろどろにし、食べさせ始めました。しかし、チャーリーとつとむがものすごい勢いで食べ、クーも何とかありつけても、あっという間に無くなり、ルーの口にはなかなか入りません。

 度重なる縫合でルーはひどく怯え、いじけるようになりました。離乳食の用意をしても進んでは食べに来ません。いつもおどおどしているので、兄弟達からもよけい邪険にされます。

 食べてからしばらくして吐くナナ自家製の離乳食には、私たちが見ている限り、ルーは一度もありつけたことがありません。他の3匹が一斉に群がり、食べつくしてしまうのを、遠くで見ているだけです。

 ある時、ケージの奥で、ナナがルーの背中を何度も強く噛んでいるのを見つけました。ルーは嫌がって泣いています。これは大変!とナナを叱り、すぐ止めさせました。

 ルーは生まれた時からずっと辛い、痛い思いをし続けてきました。自分で傷をなめら
れるようになってからは、ヒ―ヒ―泣きながら舐めています。兄弟たちにいじめられながらも、これまでは何とかナナが世話をしてくれていました。母犬ナナからも見放されたらもうおしまいです。

 状況は虐待されて育つ子と似ていました。虐待されて育つ子供はいつもおどおどし、結局その親にとって「かわいくない子」となってしまうのです。悪循環です。この悪循環をどうしても断ち切らなくてはなりません。

 篤志の方々のご寄付により、フォルテピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器



 





「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。