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おっぱいの争奪戦

 生まれて3日目の体重は、クー250g、ルー390g、つとむ240g、チャーリー450g。この中で、体重の多い、ルーとチャーリーが逆子でした。難産になるはずです。

 4匹の食欲は旺盛でした。おっぱいをたくさん飲んでお腹がいっぱいになると、パンパンに膨らんだお腹を上にし、4本足(ルーだけ3本足)を広げて、無防備な格好でク―ク―眠ります。が、ひとしきり寝てから、再びお腹のすいた誰か1匹がナナのおっぱいへたどり着くと、美味しい匂いに反応するのか、他の3匹もやおら起き出し、おっぱい目がけて突進します。目はまだ開いていません。

 人間の赤ちゃんは、池の鯉が水面で口をパクパクするように、口全体を大きく動かしながら、ゆったりとおっぱいを飲みます。でも、仔犬たちは、ナナのおっぱいを引き千切るように、ぐいぐい、ゴクンゴクン、飲み損なうまいと必死にかじりつきます。ナナは痛くないのかしら?と心配になるほどです。飲んでるおっぱいが出なくなると、他のもっと良く出るおっぱいを探して、またかじりつきます。一番体の大きい、一番強いチャーリーは他の3匹を蹴落としながら、我先に、一番良く出るおっぱいを見つけて確保します。ク―とつとむは2番手、割合良く出るおっぱいに辿り着きます。でもルーは・・・・・

 ルーは、この競争に完敗でした。良く出るおっぱいにせっかく辿り着いても、チャーリーに横取りされてしまいます。仕方が無いので、他の3匹が飲んだ後の、もうあまり出ないおっぱい、端の方の元々出の悪いおっぱいに、お腹が満たされるまで時間をかけて吸いついていました。

 篤志の方々のご寄付により、フォルテピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器



 





「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。