オルガンホールを夢見て

オルガン試聴会


2010年10月14日
 
オルガン試聴会
12:00~12:40
 
 10月10日(日)我が家にやってきたボックスオルガン。木枠に囲まれて重さ約300㎏。男4人(生徒のお父さん、夫、心配していらして下さった調律師の親子)で木枠を壊しましたら、パイプの入った大きな紙箱、パイプを抜いた状態のオルガンが出てきました。パイプなしでも硬い木で作られた本体は相当な重さです。4人で頭を使い、何とか蔵に運び入れました。
  その夜、独りでコツコツとパイプ約200本をはめ込みました。1日仕事、とオルガンビルダーに言われていましたが、3時間半くらいではめ終わりました(これはちょっと自慢したいので・・・)。でも、変圧器をまだ買っていないので、音は出せません。
  オルガンホールをつくる会の皆様に、その晩のうちにご報告をしたところ、翌朝(11日)、「今日なら行ける!」と草苅さんからお電話がありました。しかも秋葉原で変圧器を買って、遥々小淵沢から駆けつけて下さいました。
  早速、変圧器をつなぎ、音を出してみたところ、鳴らない音、鳴りの悪い音、パイプのはめ間違い、があり、とてもミニコンサートに耐えられる状態ではありません。これは大変!と、草苅さんがパイプの調整(箱に入れられていたので、パイプのひげが曲がってしまっていたのです)、簡単な調律、パイプの入れ替えなど、短い時間の間に出来る限りの事をして下さいました。
  草苅さんがいらして下さらなければ、とても試聴会は開けませんでした。
 
 10月14日、いよいよオルガン試聴会。現在の蔵でのオルガンの響きを、建築家の野崎さんと音響設計の永田穂さんに聴いて頂くことが元々の目的でした。が、一時帰国している塚谷水無子さんが演奏を買って出て下さいましたので、折角の機会、ぜひ他の方々にも聴いて頂こうと思い、昼間お時間のありそうな近しい方々十数人にお声をかけ、一緒に聴いて頂きました。
  スヴェーリンクの曲数曲、ハイドンの曲、モーツアルトの時計のための曲、わらべうたと民謡を交えた即興演奏、鳥の歌。古い音楽から、現代の音楽まで、このボックスオルガンで可能な限りの、ストップの組み合わせを用いて演奏して下さいました。
  8`は素朴で柔らかい音、これに4`、2`を加えると、順に華やかさを増していきます。8`と2`の組み合わせも、きれいに混ざります。右側半分に3`と13/5を加えてコルネを作り、左側のコルネなしの声部と組み合わせると、音色の対比が面白く、こんな小さなオルガンで、これ程沢山の音色が愉しめることに、驚きさえしました。
  聴きにいらして下さった方も、オルガンがこんなに多彩な音色の楽器とは思わなかった。目(耳)からうろこ。演奏が良い!など、うれしい反応でした。
  演奏の様子は、お忙しい中を駆けつけて下さった早川さん(このホームページを作って下さったカメラマン)が、映像に収めて下さいました。
  コンサート終了後、お時間のある方々にお残り頂き、手作りの昼食をご一緒しました。煮物、焼き豚、炊き込みご飯のおにぎり、焼き菓子等々、美味しそうな御馳走が沢山ならびました。
  ここまでは、楽しく、面白く過ごしましたが、この後、オルガンを旧宅へ移動する作業が一苦労でした。現在の蔵に長くは置いておけませんので、男手がそろったときに、旧宅へ移そうという私の算段でした。製作者のデ・ヤングさんは事もなげに、簡単に車に積んで移動できる、とおっしゃってましたが・・・・・
  試しに野崎さん、永田さんが持ち上げてみたところ、パイプが入った状態のボックスオルガンは相当重いことが分かりました。無理、との声も上がりましたが、運び手の4人の方(野崎さん、工務店の方、下野楽遊の高田さん、夫)と永田穂さんで知恵を絞り、決行することとなりました。
  蔵の出口までは何とか移動しましたが、地面までには階段2段の段差があります。段差でオルガンに傷がつかないように、オルガンの下に毛布を敷きました。毛布ごと滑らせて、うまい具合に地面までおろしました。蔵から旧宅まで10メートルくらいですが、何せ重すぎるオルガン、長くは持ち上げ続けていることができません。地面に板を敷き、途中で休憩できる場所を2か所作り、休んでは気合を入れ、また休んでは気合を入れ、という具合に、旧宅の前まで運びました。
  地面から旧宅までも、大きな段差があります。最後の気合で、4人で持ち上げ、運び入れると、また毛布をオルガンの下に敷き、毛布ごと移動しました。
  現在、旧宅の台所に、鎮座しております。
  今回、沢山の方々にお世話になりました。こたろう君のお父さん、調律師の高橋さん親子、草苅さん、野崎さん、永田さん、早川さん、高田さん、塚谷さん、昼食の用意に手を貸して下さった出井さん、稲見さん、聴きにいらして下さった方々、夫。
そもそもオルガンホールの夢を抱いてから、沢山の方を巻き込み、また助けて頂きました。これからは何とか、皆様に恩返しが出来るよう、努力していきますので、もうしばらく、手助けして頂けると有り難いです。
 
試奏会の後、可能な限り毎日、風通しのためにオルガンを弾いておりますが、タッチ、音の発音の仕方、が実に良いのです。素朴な柔らかい音から、華やかな音まで、音色も豊富。本当に掘り出し物だったようです。ジャック・オートメルセン先生、塚谷水無子さん、有難うございました。
 


仕切線
フォルテ・ピアノ
 篤志の方々のご寄付により、フォルテ・ピアノが、西方音楽館 木洩れ陽ホールに設置されました。
 クリストファー・クラーク1994年製
(A.ヴァルター1795年モデル)
 故小島芳子愛用の名器

 

 
 

館長のコーナー
 

まず、西方音楽館 木洩れ陽アップルパイ を販売します。

区切り線
区切り線
区切り線
区切り線

「3本足のルー」が完成しました。ルーが教えてくれたことは、「子供が育つ」ということ、さらに「人間が育つ」ということへの、励ましとヒントになりました。

区切り線
区切り線
リンク
日本モーツァルト愛好会 日本モーツァルト愛好会

日本モーツァルト愛好会のホームページ


“BeyondEMS事業=商社企画型近未来EMS事業”で世界の近未来産業を切り拓く
*ヒューテックの商品は、西方音楽館でも販売いたします