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建設予定地の騒音測定に立ち会って
2009年4月17日
建設予定地の騒音測定に立ち会って
当初、オルガンホールの計画は西方病院隣接地に200名規模のものを考えておりました。しかし、その場所では整地代にかなりの費用がかかること、雰囲気もやや殺風景で音楽ホールにはふさわしくないこと、それに200名規模のホールとなるとそれなりの維持費を覚悟しなければならず、経営や運営に支障をきたす恐れがある、などの理由で、わが家、中新井宅敷地内、緑の木立の中に、100名規模のホールを造る計画に変更しました。
この敷地の問題点は、敷地の約40mのところを東武日光・鬼怒川線が走っており、電車走行時の騒音、振動を感じることです。普段、上り、下りそれぞれ1時間に1本づつの普通電車の他に、それぞれ2本づつのスペーシアが高速で通過します。また、通勤、通学時には普通電車が増えます。音響の専門家永田穂さんは以前からこの点を気にしておられました。なぜなら、電車の騒音対策、とりわけ振動対策にはかなりお金がかかるからです。ホールの具体的な計画に取りかかる前に、建設候補地の東武電車の騒音、振動の実態を知る必要があるとして今回の調査になりました。
4月17日の朝、永田穂さんが騒音測定のため中新井宅に来られました。日常生活の中では、わが家の犬が時々吠えるくらいで、騒音のことはあまり気になりませんでした。しかし改めて測定に入ると、まず電車の到来を告げる遮断機のチンチンという警報音、これに引き続いて電車の通過音、時々例幣使街道を通過するトラックの音、さらに上空を飛来するヘリコプターの音など、わが家の周りにもこんなに多くの騒音源があるのかと、今更ながら驚きました。そういえば、宇都宮にはヘリコプター基地があり、訓練飛行は常時行われているはずです。今回はかなりの低空飛行があり、バタバタという音がしばらく続きました。それでも、すべての騒音がなくなる瞬間があります。そのとき、雀のチュン、チュンという鳴き声が急に木立から聞こえてきます。
騒音の程度は現在分析中とのこと。その詳細は近々永田さんから報告があるはずですが、ここでは、東武電車の走行音とヘリコプター騒音の、音圧レベルの時間経過の状況を、お借りした図で示します。縦軸が音圧レベル(dB)、横軸は時間(秒)です。電車とヘリコプターでは音色も違いますが、スペーシアの通過音は音圧レベルのピークで90dBになります。このような音源の遮音は普通の木造では困難で、コンクリート造が必要になるという話でした。
この敷地の騒音をどのように対処してゆけばよいのか、電車やトラックの音が生々しくホール内に聞こえるのだけは避けたいし、そうかといって、厚いコンクリート壁で囲まれた要塞のような空間は、わらべうたの会場としてはふさわしくありません。小鳥や虫の声が聞こえるくらいの自然とのつながりを感じる空間であってほしい、など、思いは様々です。永田さんからの報告を待って、皆で検討したいと思っております。
中新井家敷地にこだわることなく、西方町にこだわることなく、人が集まりやすく、音環境、自然環境がよりふさわしい場所を探してみたい、とふと思うこともあります。