

フェルメール展 東京都美術館


※コンサート会等はイメージです
2008年12月14日
フェルメール展 東京都美術館
また、はしごをしました。今度は美術館とコンサートです。
最終日、混んでいることは予測していましたが、1時間半も待ってやっと入場できました。お蔭様で、待っている間に小さな本が1冊読めてしまいました!
入り口近く、渋滞状態だったフェルメール周辺の画家達は軽くとばし(時間がなかったので・・・ごめんなさい)、フェルメールにたどり着いてからは、人の頭だらけの間をうまくすりぬけ、じっくり時間をかけて、1点1点味わうことができました。個人的には、The Little Streetと Woman with a Lute がとても好きでした。The Little Streetはひときわ引き立つ白がとても美しかったです。リュートの絵は、空間感覚が斬新で、こんな古い絵なのに新しさを感じてしまいました。リュートの絵は絵はがきも買いましたが、家に帰って娘に見せましたら、どうしてそんなこわい絵が好きなの? と私の感覚を不気味に思われてしまいました(Streetの方は、私が感動した美しさが絵はがきには顕れていなかったので買いませんでした)。つまり、何が言いたいのかといいますと、本物の良さは、本物でしか伝わりにくいということです。
オルガンホールと絵とどんな関係があるのか、と問う方もいらっしゃると思いますが、音楽的素養を高めるために、また感性を啓くために、絵画、彫刻、詩、小説、等々、他の芸術を味わうことはとても大切なのです。また、オルガンホールはギャラリーも兼ねたいと思っています(現在の縮小案で可能かどうかまだ不明ですが)。
できれば、人の頭をかき分けて観るような絵画展ではなく、ゆったりとした気分で、絵が語りかけてくる思いに浸りながら、静かな時を過ごせる絵画展に行きたいものです。
国際基督教大学クリスマス演奏会
- メゾ・ソプラノ:波多野 睦美
- リュート:つのだ たかし
- オルガン:早島 万紀子
ICU(国際基督教大学)礼拝堂でのコンサートです。クリスマスの歌、ヘンリー・パーセルの歌曲、オルガン独奏、J.S.バッハのアリア。歌はリュートやオルガンや打楽器を交えての伴奏で、音色、雰囲気の違いを愉しむことができました。オルガンは、礼拝堂に設置されているリーガー社の大オルガンではなく、オランダ製のポジテイヴオルガンですべて演奏されました。リード管も備えた音色の変化が愉しめるオルガンでした。
歌の選曲が、考えれば考えるほど、深い思いに私をみちびきます。最初は確かにイエスの誕生を祝う歌が続きますが、へロデによる幼児虐殺にちなんだ子守歌もその間に歌われます。ヘンリー・パーセルの歌曲では、恋の甘さ、美しさ、またそれに伴う苦しさも歌われます。クリスマスのオルガン曲の後、バッハの1曲目のアリアでは、「神はすべてを正しく作られた」ことを歌い、2曲目のクリスマスにちなんだ「かわいい、やさしいイエスさま」では、この世に生きる人間を喜びで満たし、慰め、また愛を呼び起こす存在としてのイエスについて歌われます。しかし最後のアリアでは、この世にあるのは惨めさのみ故、現世と別れ、来世を憧れる思い、また死は休息であり、甘い喜び、安らぎであることが歌われます。
クリスマスコンサートなのに、ただうれしさ、喜びだけでなく、その裏にある、あるいは奥にある悲しさ、つらさ、死への思いも同時に歌われていました。
礼拝堂はリュートには大きすぎる空間では?とコンサート前に思いましたが、リーガー社製オルガンのリュックポジテイヴの背面を背に弾いているせいか(つまりそれが反射板の役をしているせいか)、奏者の腕のせいか、よくわかりませんが、とても美しく響いていました。
オルガンはポジテイヴオルガンだけでしたが、音量的にも、音楽的にも充分愉しむことができました。日本では、空間的に狭すぎる場所にオルガンが設置されていることが多いです。狭い空間には小さなポジテイヴオルガンで充分だと思いました(ICU礼拝堂は決して狭い空間ではありませんのに、アンサンブルには最適と思えました)。
最後に波多野さんのとても美しい歌声で「きよしこの夜」が歌われ、コンサートは終わりました。心にはしっとりとした深い思いが残りました。美しいクリスマスコンサートでした。